まるでこたつ。
ちょっと変わった靴下。
娘が、今年のベストバイや。と、後部座席で言うてる。
友だちから紹介されて、買ってみたらしい。
つま先が空いて、ひざくらいまである長い寝る時用を、使ってるそう。
お風呂から上がって、装着すると暖かくて、そのまま、しっかりと眠れると言う。
娘は、車で家まで送る時に、よく寝てはります。
それでも、帰ってまたすぐに布団で寝むれると、言うてましたよね。
その靴下が無くても、眠れるんじゃ?
母親が冷え症で、足が冷たくて眠れないとよく言ってた。
子どもの頃、よくふざけて冷たい足を付けられた事があった。
あったかい!と母は大喜びしてた。
赤かった足の熱がどんどん、吸い取られ、青くなっていくサーモグラフィーが見えた。
そんないい商品なら、母に買ってあげようかな。
帰宅後、Amazonで値段を調べてみる。
3500円くらい。
高っ。
そんなにするの?
特別な機能があったとしても、なんとなく2000円もしないと、勝手に思い込んでた。
そっか。どうしよ。
とりあえず、今日はじっとしとこう。
翌日、覚悟を決める。
ちょっと高いけど、足が暖かくなって、眠れるようになるなら、いいか。
念の為、同じものを持ってないか、LINEで母に聞いてみる。
知らないし、興味があるみたい。
送ろうかと聞くと、「うれしい。お願いします。」と返信が来る。
私が何か買ってあげようとしても、母はいつも遠慮してたけど、ここ数年で素直にもらってくれるようになった。
ピンクやグレーなど、4色あるけど、どれがいい?と聞きます。
ちょっと返事に時間がかかる。
「ピンクとラベンダーを2足ずつ、お願い。」
え?2足ずつ?
予想しなかった要望。
「ぜんぶで、4足って事よね?」
と、思わず、聞いてしまう。
だって、4足って14000円くらいするよ。
いけるのか?私。
いまさら引き下がれない。
でも、そんな高いと知ってたら、4つもお願いしなかったと言われそう。
値段を言ったら、遠慮して、いらないと話が流れそうでもある。
出先で忙しいのか、返事がまだ来ない。
奥さんと買い物途中だったけど、意識が靴下に行ったまま、店内をうろつく。
...ピコーン。
返事が来た。
「なんにも考えずに4足っていうたけど、いくらすると?」
私の返事に察しはったみたい。しまった。
正直におおよその値段を言う。
「お母さんのカードで4足、注文してください」と返信。
まずい流れ。ここままでは、ただの押し売りになってしまう。
「ちょっと早いけど、クリスマスプレゼントで半分、出すよ。」
かなり苦しい、よく意味がわからん理由で、言うてみる。
「ありがとう!」
珍しくすんなり、受けてくれた。
自分ルール:
「4足と言われても、ひるまないようになる」
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