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お買い物をお楽しみください

スーパーへのお使いは、日常業務。
毎日、行っても、店員さん以外は、初めて見る人ばかり。
さすが、人口の多い東京。
本当に見たことが無い人ばかり。
どんだけ、人が多いんだろう。

滋賀の頃だったら、子どもが同級生のお母さんによく遭遇してた。
その度に、なんて話したら良いのか、わからなくて、雑談のコツ本を図書館で借りてました。
じゃあ、今なら、上手いこと喋れるかと言うと、そんな事は無いです。
たぶん緊張して、同じ事を何度も話すか、カカトで地雷を踏んでしまうと思う。

スーパーでは、カートは使わずに、カゴを持ちます。
なるべく立ち止まらずに、Uターンもしないようにして、店内の流れに乗るように努めます。
野菜、肉類、牛乳や卵、頼まれた食材をだいたい集めて、パンや惣菜のある方面へ。
この辺りに必要なもの無いのに、誘惑に流されて、いつも徘徊します。

カゴに入れたら、幸せになりそうな品物が並んでる。
ここ数年、スーパーの惣菜コーナーが、きらびやかになってる気がする。
以前は、人んちのおかずが、並んでる印象だったのに。

お寿司も綺麗。いつ見てもテンションが上がる。
ロコモコとか、ローストビーフ丼みたいに、気分が上がりそうなモノも、売ってある。
自由に使っていいお金があったら、この辺りの商品を目一杯買って、食べたいな。
と、すぐそんな事を考えてしまう。

美味しい妄想モードのまま、パンのいい匂いのする方で歩く。
ふと、若い女性に眼が止まる。
綺麗な人とか、知り合いとか、そういうんじゃなくて、存在に違和感を感じて、しばらく見てしまった。

いかん、怪しい人になってしまう。
すぐに眼をそらす。
でも、今の違和感は何だったのか。見た目を普通の女性なのに。
パンの誘惑をすっかり忘れて、女性が気になる。

コーナーの端まで来たので、振り返りながら、さっきの人を眼で探す。
いた!
ジャム類の棚を、なぜか優雅に眺めてる。
そう、優雅に。

さっきから、おかしいと思ったら、わかった!
「今晩のおかずは何がいいか」と、みんなソコソコ真剣に探してる中、貴方は箱根でも散策してるかのように、店内を散歩してるじゃないですか。
ここはスーパーですよ。街ブラみたいに歩くなんて。
だから、さっきから浮いてたのか。

東京には見て回る場所がたくさんあるけど、まさか、食料品売り場を買い物カゴも持たずに、そんな足取りで見て回る人がいるなんて。
人口が多いと、こんな人にも会うのか。
もしや、人に化けた宇宙人??

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